英語の
勉強を英語だけで教える
当たり前の勉強方法ではあるんだけど、それを実践するとなると相当の努力が必要です。
そもそも英語の教師にしてから、英語が話せないんだから。
それでも英語の教師をやっているのは、今までの英語教育が書き重視、文法重視だったから。
数年間は、相当苦労するだろうね。
12月22日21時37分配信 毎日新聞
「使えない英語」から「使える英語」へ。22日に公表された高校の新学習指導要領案は「英語の授業は英語で行うことを基本とする」と明記した。文法中心だった教育内容を見直し、英会話力などのアップを目指すのが狙い。文部科学省は「まず教員が自ら積極的に用いる態度を見せるべきだ」と説明する。だが教諭の英語力や生徒の理解度はばらつきが大きい上、大学入試は従来通りとみられ、現場からは効果を疑問視する声も出ている。【三木陽介、平川哲也、高橋咲子】
◇理解度に差、疑問の声
「文科省は現場を分かっていない」。千葉県の県立高の英語教諭は苦笑する。学校によっては、アルファベットのbとdが区別できない生徒もおり、「英語で授業なんて無理」。
大阪府の府立高の男性教諭も「苦手意識を持った生徒が、ますます英語から離れてしまう可能性がある」と危惧(きぐ)する。進学校でも「難関大学の長文問題は行間を読まないと分からない。結局、
日本語で説明する必要があるので時間のロスになるかも」(
福岡県の英語教諭)と困惑する。
どんな授業が想定されるのか。文科省は「授業を始めるよ」「○ページを開けて」「いい
発音だね」といったやり取りは英語で、と説明するが、本格的に英語で授業をしようとすれば教員の英語力も問われる。千葉県の教諭は「それぐらいなら今もやっている」と話すが、別の英語教諭は「全部英語でやるのは正直自信がない。研修をさせられるんでしょうか」と不安げだ。
大学入試の変革を求める声も少なくない。群馬県の県立高の英語教諭は「
リスニング(聞き取り)の問題の配点がもっと高くならない限り、現場には浸透しない」と言い切る。大学入試センター試験の英語の配点は、筆記200点に対し50点。この教諭は「進学校では生徒に最短コースを歩かせたいのが本音。今の入試がある限り、授業の
やり方は変わらないと思う」と話す。
生徒からも「リスニング対策なら英会話のCDで十分。日本語で教えてくれた方が分かりやすい」(大阪府の高3男子)、「英語は楽しいので賛成だけど、受験のための授業とは別にしてほしい」(
福岡市の高1女子)という要望が出ている。
文科省教育課程課は「今後、新要領に対応した入試のあり方は別途検討されていくことになると思う」と話している。
◇解説 思考力も知識も…現場混乱?
文部科学省が22日公表した高校の新学習指導要領案は、思考力や表現力の養成を重視したことに加え、過去の改定で削られた要素が復活するなど、教える内容のレベルも上がった。すべて消化することは容易ではない。
今回の改定には、経済協力開発機構(OECD)が実施する国際
学習到達度調査(PISA)の結果が大きく影響している。06年調査では数学的活用力が03年の6位から10位に後退。覚えた知識を取り出す力はあっても、セオリーに当てはまらないひねった問題は苦手という現実を突きつけられた。
だが、PISAを意識し、「思考力を育てる」と言っても、難易度は極めて高い。PISAで求められる学力観と、これまで取り組んできた学力観には大きな隔たりがある。大学受験という現実を前にして、現場からは「知識を根気よく積み重ねることもおろそかにはできない」という声も当然上がるだろう。
全体で見れば、覚えるべき事柄の量は従来とさほど変わらず、増えている部分もある。大学受験のあり方を具体的に見直す議論は行われていない。どう優先順位をつけて教えていけばよいのか、教員の戸惑いも広がりかねない。
新要領を絵に描いた餅にしないためには、文科省が目指す学力の質をさらに明確化するなどし、現場の十分な理解を得て進めることが必要だ。
【加藤隆寛】